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距離の制約を超えた【場】づくり|どこでも「窓」①


今日は、隠岐高校の図書館に令和2年8月からできている「場」のお話です。


隠岐高図書館には《窓》がある

図書館に窓がある。。。。という至極当然な話。
学校のいたるところにあるわけですが、
図書館にある1つの窓はいろんなところとつながれる
どこでもドアならぬどこでも「窓」なんです‼


隠岐高校の校舎。当たり前に窓があります。そりゃそうだ



今日の話はこちらの《窓》について

≪窓≫についてはこちらからどうぞ。いろんな縁をムスビ(MUSVI)続けてくれている企業さんです。

百聞は一見に如かず!!!
なのですが、≪窓≫をつかってみて思うのは、

日常からつながるってこれまでのオンラインと違うなと!
(会議します、イベントします、オンライン授業します!といった何かあるときにつかうオンラインツールとは一味ちがいます)

普段と変わらずストレスフリーに会話できちゃってることへの驚き。オンラインで接続する時のストレスが全くないんです!
(画面にちゃんとうつっているか、マイクにスピーカーの設定、入室パスワードと諸々。準備が意外とめんどい)


となりの部屋をのぞいて
「今、いるかな?」というノリでつながれる。
空間を共にしている感覚が自然とわきます。




合言葉は「10㎞を0へ」

おそらく、世界で一番「窓」が置かれているのが隠岐かと。。。
なぜ隠岐??となりますよね。
まずは≪窓≫がやってきた頃にさかのぼります。


さかのぼること令和2年8月に隠岐高校の図書館に《窓》がやってきました。エアコンが効かない暑い中でスタッフの方が設置作業をしてくれました。
現在はエアコンもついて快適な図書館です!(笑)

暑い夏の日に頑張って設置していただいたのからはや3年。配線の細かいところまで気を使っていただいて助かりました。


≪窓≫は隠岐内(特に島前ー島後)をつなぐために隠岐ジオパーク推進機構さんの支援のもと進められました。


隠岐と言っても有人島は4つ。3町1村(海士町、西ノ島町、知夫村、隠岐の島町)からなる地域です。島前3島と島後の間は10キロ程度。


その10キロがなかなかに遠いのです。


島後(隠岐の島町)の子で島前に行ったことがないって生徒は意外に多い!逆もしかりで。
3年生の遠足で島前に行く、学校での企画で行くのが
生徒にとっては大事は隣の島に行くチャンスなわけです。

昨年の夏に企画した島前ジオツアー。隠岐ジオパークの地質専門員さんと一緒に知夫、西ノ島に行きました。


そんな交流の少ない
島前ー島後の日常をつなぐ存在が≪窓≫!!


一島民として一時的ではない常につながることが
いかに隠岐の島々にとって重要で歴史的なことなのか
力説したいものですっっ(文字数)


≪窓≫がおかれたことでの感動を
素敵な記事にまとめていただきました。
MUSVI㈱さんがかかげる
 いのちをちかくする てこういうことなのですね。


MUSVI㈱のみなさんは、
≪窓≫で様々な地域とつないでくれただけでなく、
新たな人とのつながりも生み出してくれています。
ワクワクするような方々との接点を次から次へと、
点を線にしていくかのようにつむいでいただいております。

段々、先生方も「今日はこんな人来てるんだー」と
色んな人が来ることを当然のように受け入れてくれています。(笑)





「常に、ただ共にある」ってワクワクする

個人的に≪窓≫の魅力は、
常につながっていて、
そこには何の目的がなくてもOK
 てこと。


「やっほー」とやってきて取り留めもなく話している様子を見ていると心の距離を縮めるにはただそこにいる時間なのかなと思ったり。

隠岐高校魅力化コーディネーター 野邉 みなもさんのコメント

島前と島後の高校図書館をつなぐ「窓」。生徒たちを、離れた場所の研究員や大人たちとつなげて学びの機会を増やしてくれることはもちろん、ふと気づくと「窓」の周りに集まっている島の子同士の語らいが嬉しい。そこには、海を超えたひとつの隠岐ともいえる空間が生まれているように感じます。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000097219.html


放課後やってきて、窓の向こうへ声をかける。
バイバイといって帰っていく。





隠岐高生は窓でなにしてる?

実際、隠岐高生はどんな風に過ごしてるのか気になりませんか?
窓守として近くで観察していきたコーディネーターから例をいくつか。

設置当初は使い方がわからない生徒がほとんど。窓の前に最近の写真や一言付せんを貼って置手紙のようなことをして楽しんでいました。今日は何が置いてあるんだろうとワクワクします!



慣れてくると、どう過ごすかは生徒によって様々。
そうきたかー!!て驚かされることも多々。
若いって素晴らしい。。



■一緒に勉強しているキブン

窓の近くでただ勉強する。生徒いわく集中できるらしい。話をしなくてもつながった先に誰かがいる中で勉強することが楽しいよう。


■向こうにいるの○○じゃない?
相手と話したい!の気持ちが自然と生徒を動かします。
カーテン(モザイクのような機能)がかかっていてもシルエットで相手を判定してくる生徒たち。
(探偵になれるよ、君たち)
カメラにアップで写せば文字が読める!と距離を模索し始める生徒体いっぱいOKサインをだして、相手の文字が読めたことを伝える生徒。

伝えることをこんなに全力でするとは!

モザイクのような機能ONの時でもやりとりする方法をあみだす生徒たち。
たくましい!むしろ、この時の方が必死に意思疎通をはかろうとがんばりだす。


■また来たよ~!君、身長いくつ?
1年生も気づけば自然に≪窓≫を使いこなしてます。
昼休憩、図書館から声が聞こえるなと思って見てみると窓の前に生徒たち。
元々、友達な子もいればはじめましての子もいるそうで。
何話してるかなと思ったら、
「身長いくつ?」て書いてました(笑)
向こうが数字を書くと「おお~!」と喜んで、
窓の前で身長測ってました。
等身大に映るおもしろさですね。

図書館横の職員室からパシャリ。ホワイトボードをひっぱりだしてお話してます。昼休みになると窓の向こうにいる友達に会いに来ています。青春だね。


■みなさん、どこにいるんですか?ここは隠岐です
≪窓≫は日本全国いろんなところに設置されています。
例えば、北海道の企業さんから宮崎県の団体さんまで。
いろんなところとつながれるとわかると、
図書館に来た生徒が
「今日、どこにつながってるんですかー」
と聞いてくるようになります。

「どこにいるんですか」って聞いた次には、
隠岐はここです!
地図を引っ張りだして説明するのがテンプレ。

幕張メッセで行われていたイベント会場にある≪窓≫とつないでお話中。会場を歩いているテレビスタッフが見えると呼び止めるためアピールしつづけていたり。


≪窓≫でたまたま会った岩手の企業さんが、
生徒の「りんご食べたい!」に応えて、
立派なりんごを1箱送っていただいたことも!
なんとも粋な計らいです。

岩手県にある北良株式会社さんと送っていただいたりんごを食べる会「りんごの会」をしているようす。ムシャムシャ美味しいりんごを食べながら相手のことを知っていく自然さ。

窓の前で食べたり、飲んだりするのおススメ!
と言われていましたが、
その意味がよくわかりました!
本当に楽しいし、仲良くなれる!


■たまたま来たら誰かいた。ちょっと声かけよ。

はじめましての島前高生に自己紹介している生徒たち。窓が新たな出会いを生んでくれています。これも偶然性をもつ≪窓≫の強みかと。

窓の向こうに誰がいるのか
ワクワクしながら生徒がやってくる。
偶然を愛せる時間ですね。

バスケ部のマネージャーがおにぎりを準備している向こう側では勉強している隠岐島前高生。
白米のいい匂いが伝わってたりして。飯テロだね。



■高校生の一歩を後押しするのも≪窓≫だったりします。
隠岐高校で展開されているジオパークを活用した探究学習。生徒はチームになり、様々な人たちとやり取りしながら現実と向き合います。

小さな島と言えども授業時間で移動に費やせる時間はわずか。ましてや、となりの島(島前)にはめったに行けない。そんな時、ホテルentoにあるジオパークのオフィスとつないで活動の相談。

自分たちの活動を相談できる先生以外の存在が何よりも大切です。そんな人たちと早い段階からすぐにつながれる環境は活動のモチベーションにもなっています。


■〇時に≪窓≫の前に集合ね!てLINEする
生徒がぞろぞろやってくるので聞いてみたら、
約束があるとのこと。
≪窓≫の前に〇時って連絡してたんですー、って。

隠岐島前高校の生徒と窓で会う約束をした隠岐高生が放課後集まって遊ぶことも。使い方がわかれば生徒は窓で遊んでくれる。


■見てくれてるかな~って思っちゃう
基本、いつでもフルオープン。

授業にも参加してもらっていいんじゃない?と向こうからも見える位置にスクリーンを置いて授業しています。
「この間、実は授業みてました~」
言ってもらった時のうれしさ!

こちらは3年生ジオパーク探究の一コマ。スクリーンは≪窓≫の向こうからも見えやすい位置に設置。よければ授業みませんかのスタンスです。



≪窓≫はいつでも開いています

いつ使えますか?と聞きに来てくれる生徒がいますが、
「お好きな時に、いつでもどうぞ」!(笑)


隠岐高の図書館にある≪窓≫
生徒が登校する前から下校する夕方まで
ずーーーーっと開いています。


好きな時にやってきて、好きな時に帰っていいんです。



「窓、おもしろそう!」と思ったあなた。
隠岐高校で体感してみませんか?

実は、隠岐高校の図書館は
開放日というものを昨年から行ってます。
図書館開放日は、どなたでも図書館でお過ごしいただけます!


もちろん窓もつながっている状態。
普段は隠岐島前高校の図書館とつながっています。

日によって他の地域とつながっていることも。。

図書館開放日で来てくれた小学生たちが
MUSVI㈱の方とお話しています。


今年の図書館開放日は計24回。
時間はいずれも15:30~18:00

開放日には、生徒がジオパークを活用した探究学習の成果を実施していたり、ミニイベントを行っていたりも。


開放日の詳細についてはInstagramまたはFacebookで
随時お知らせしていきますのでご確認ください!


みなさんのお越しをお待ちしております~!


R5年度の図書館開放年間スケジュールです。

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